ここ数年、あらゆるシーンで効率化や合理化が求められるようになった。
世間は無駄を徹底的に省くことに注視している。決して悪いことではないが、若手にとっては、それが大きな落とし穴になることを、誰かが伝えなくてはいけない。
無駄を省くことばかりに気が向いていると、人間味がなくなる。まるでサイボーグのような人間が増えている。
私は、若い人に声を大にして伝えたい。「若いうちは懸命に働け」。がむしゃらに正しく努力するのが大切ではあるが、ときに合理的でない働き方をしていたとしても、それが血となり肉となる。「効率化」だけでは見えてこない景色がある。
人は自らが経験したことでしか、想像ができないし、キャパシティーを超えることができない。それはテストだってスポーツの世界だってそう。
仕事は、当然のことながら、質を求められるし、量をこなしながら、定められた期限を守ること- それが当たり前である。
そのうえで大切なのは、「スピード」だ。若いうちにスピードで仕事をこなすことを身体に沁み込ませないといけない。仕事における“瞬発力”は、20代のうちにしか養うことができない。年を重ねてからでは手遅れだ。スピードの次は量となり、徐々にステップアップしていく。
ここで大事なのは・・・
この記事は新建ハウジング7月10日号8面(2023年7月10日発行)に掲載しています。
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