フィンランドを代表する建築家アルヴァ・アアルト(1898-1976年)の作品や生涯に焦点を当てたドキュメンタリー映画「アアルト」(原題:AALTO)が、10月13日から全国で順次公開される。後援はフィンランド大使館、日本建築家協会、ほか。
同作品は、アアルトが2023年に生誕125年を迎えることを記念して公開。幼い頃、彼が設計した図書館で過ごし、建築の虜になったという映画監督ヴィルピ・スータリが、同年代を生きた建築家や友人たちの証言に耳を傾けながら、アアルトの軌跡をたどる。ヘルシンキ工科大学建築学科で共に学んだ女性で、後にアアルトのアシスタントとなる妻アイノとの愛の物語なども描かれている。
作中では代表建築をはじめ、アルテックの「スツール60」やイッタラの「アアルトベース」などの誕生秘話も登場。今なおファンの多い逸品の数々がどのようにして生まれたのかについて紐解いている。
前売り券は各劇場のほか、「メイジャー」で発売。公開劇場は、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネ・リーブル梅田、KBCシネマ(10月13日~)、東京都写真美術館ホール(10月28日~)、など。
アルヴァ・アアルトは1898年2月3日、フィンランド中西部のクオルタネで誕生。大学を卒業後、1923年(25歳)にユヴァスキュラで設計事務所を開設する。1925年(27歳)に最初の妻アイノ・マルシオと結婚。
1927年以降、ヴィープリの図書館、パイミオのサナトリウム、パリ万国博フィンランド館などのコンペティションに1等入選。国際的な建築家として国内外の建築に携わる。フィンランド館やMIT工科大学寄宿舎ベーカーハウス(1947年)の壁面に見られるダイナミックなうねりは、フィンランドデザインの象徴となっている。
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