住友林業(東京都千代田区)、芙蓉総合リース(東京都千代田区)、 小田急電鉄(東京都新宿区)は7月5日、米国の大手デベロッパーTrammell Crow Residential(TCR)と米ワシントン州シアトル近郊ショアライン市で賃貸用集合住宅を共同開発すると発表した。総事業費は約241億円。2023年11月着工、2026年4月に賃貸開始予定。
総戸数298戸の地下2階、地上8階建て賃貸用集合住宅で、地下2階~地上3階は鉄筋コンクリート(RC)造、 4~8階は木造でツーバイフォー工法を採用。木造建築は「建てるときのCO2排出量(エンボディドカーボン)」が鉄骨造・RC造より少なく、木材が炭素を長期間固定するため脱炭素化にも寄与する。同物件では、環境に配慮し、環境認証LEEDのプラチナの取得を目指す。今後、建てるときのCO2排出量を算定できるソフトウェア「One Click LCA」を用いて、エンボディドカーボンの削減量や木材の炭素固定量を見える化していく。
シアトル都市圏では、シアトル中心部へのアクセス改善や再開発に伴う住環境の整備により利便性が向上。同物件はシアトル中心部へ通勤・通学するファミリー層に魅力的な立地となっている。大企業が本社を構え、中長期的な雇用成長も望めるエリアで、旺盛な住宅需要を取り込んでいく。
住友林業の100%子会社SFA MF Holdings、芙蓉総合リースの100%子会社Fuyo General Lease (USA) Inc.、小田急電鉄の100%子会社Odakyu USA Inc.が組成したJVとTCRが共同出資する特別目的会社(SPC)が開発主体となる。住友林業の100%子会社SFCアセットマネジメント(東京都千代田区)が、同プロジェクト組成の取りまとめ、参画企業との調整を担当する。
住友林業はTCRを現地優良パートナーと位置づけ、2018年以降シアトル近郊で賃貸用集合住宅を開発。第5弾となる同プロジェクトでは、日系企業3社が共同で推進する。
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