パテント・リザルト(東京都文京区)は6月26日、ハウスメーカー業界の特許を対象に、2022年の特許審査過程において他社特許への拒絶理由として引用された特許件数を企業別に集計した「ハウスメーカー業界 他社牽制力ランキング2022」を発表した。2022年に引用された特許数が多かった企業は、1位ミサワホーム(201件)、2位大和ハウス工業(194件)、3位積水ハウス(182件)だった。
1位のミサワホームの最も引用された特許は「電力、ガスなどのエネルギー消費を抑制する省エネルギーと共に、建物内の居住環境化の最適化及び環境負荷の軽減を図る住環境管理ステム」に関する技術で、三菱電機やキヤノンマーケティングジャパンなどの計3件の審査過程で引用された。このほか「宅配ボックスおよび建物」に関する技術が、旭化成ホームズなどの計2件の拒絶理由として引用された。同社特許の影響を受けた件数が多い企業は、トヨタホーム(15件)、積水ハウス(14件)、積水化学工業(12件)だった。
2位大和ハウス工業の最も引用された特許は「内部に物品を収容可能な宅配ボックスの開閉を制御するための宅配ボックスシステム」に関する技術で、京セラなどの計4件の審査過程で引用された。このほか「衣類など薄物等の被処理物を処理する処理装置」に関する技術が、SCREENホールディングスなどの計3件の拒絶理由として引用された。同社特許による影響を受けた企業は、積水ハウス(17件)、旭化成ホームズ、パナソニックHD(いずれも8件)だった。
3位積水ハウスの最も引用された特許は「睡眠環境調整システム及び睡眠環境調整方法」に関する技術で、ライフパッチインターナショナルなど計4件の審査過程で拒絶理由として引用された。同社特許による影響を受けた企業は、大和ハウス工業、トヨタホーム、旭化成ホームズ(いずれも13件)となっている。
同ランキングは、2022年12月までに公開されたすべての特許のうち、2022年1月から12月末までの期間に拒絶理由(拒絶理由通知または拒絶査定)として引用された特許を抽出したもの。これにより、直近の技術開発において競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになるとする。
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