集客が厳しい― 各地の工務店からはそんな声が聞こえてくる。
直近では5月の大型連休、そして新型コロナの5類移行などプラスの要素も多かったが、総合展示場の来場者も、5月は一部地域を除いて1~2割の減少に(6月20日号14面に関連記事)。
新建ハウジングがこのほど調査した大型連休から6月上旬にかけての集客状況も、3割前後が昨年比で落ち込むという結果となった。
連休以降の集客・問い合わせ3割が〝減少〟
連休中のイベントは成果も振るわず
年の大型連休(ゴールデンウィーク、4月29日~5月7日)は、昨年に引き続き行動制限がなく、コロナの5類移行を目前に控えていたこともあってか、各地の行楽地などが大きな賑わいを見せた。工務店も集客に動くかと思いきや、イベント等を実施したのは約4分の1にとどまった。世の中に合わせて、連休中は休業する工務店も少なくない。また、旅行やレジャー、帰省に人が流れるのを懸念したのか「集客が期待できなかったから」実施しなかったという声も多い。
連休中に開催したイベントとしては、見学会(モデルハウス見学会60.7%、完成見学会46.4%)が圧倒的に多く、相談会やお祭り・マルシェなどは低調だった。
2年続けて行動制限のない大型連休となったが、64.3%は昨年と同程度以上の集客数を達成している。しかし、35.8%は昨年に比べ集客が落ち込んだと答えている。また、連休中の問い合わせ・資料請求件数も、約3割は昨年より減少と答えた。
イベントにより見込み案件を獲得できたり、問い合わせ・資料請求や受注に発展するなどの成果が出ている一方、42.9%は「特に成果は感じられない」。集客数が振るわないだけではなく、たとえ来場者であっても反応は鈍かったようだ。
5類移行後は リアル回帰傾向明確に
大型連休が終わり、コロナが5類に移行した5月8日以降のイベント実施率は54.3%まで上昇している。見学会が多いのは連休中と変わらないが「セミナー・勉強会・相談会(リアル)」が31.6%まで回復しており(連休中は17.9%)、本格的なリアル回帰の傾向が見られる。
ただ・・・
方法:インターネット上のアンケート調査
調査期間:6月5日~16日
回答者数:112(うち工務店・住宅会社105)
この記事は新建ハウジング6月30日号1〜3面(2023年6月30日発行)に掲載しています。
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