新潟県内トップクラスの木材卸「イタヤ」(南蒲原郡)と関係会社のコスモランバー(同)が、きょう、東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、保全・監督命令を受けたことがわかった。信用調査会社・帝国データバンクが発表した。
同社は、一般住宅用木材・建材として柱、梁などの構造材、筋交い、間柱などの羽柄材、合板などを取り扱うほか、キッチン、トイレ、浴槽、洗面台などの水回り関連の各種住宅設備機器の卸売を手がけ、木材価格が上昇した2022年12月期には近時ピークとなる年売上高約97億2900万円を計上していた。
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その一方で、同期において過年の粉飾決算を修正。投資有価証券の評価修正、グループ会社に対する過大売上計上の修正、貸倒損失計上などにより、約9億5000万円の赤字を計上。大幅な債務超過に陥っていた。
こうしたなか、コンサルタントの活用などで事業立て直しを図ったが、新たな資金調達に難航していたほか、主力仕入先との取引解消も重なり、支えきれず今回の措置となった。
コスモランバーは1993年12月設立の木材プレカット加工業者。イタヤと一体の運営で同社に連鎖した。
負債はイタヤが約36億円、コスモランバーが約4億円。2社合計で約40億円。
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