住宅・建築物の省エネルギー化に関連する基準の策定が進んでいる。
国土交通省、経済産業省、環境省は11月15日、省エネルギー基準の見直しの最終案と低炭素住宅・建築物の認定基準の最終案を有識者会議に提示、両基準とも提示案どおり了承された。今後、行政的な手続きを経て、改正省エネルギー基準については、12月上旬、低炭素住宅・建築物の認定基準と同じ日に公布、来年4月1日に施行の予定。低炭素住宅・建築物の認定基準は公布と同日に施行予定。ただし、省エネ基準については、改正後1年間は、経過措置として現行の基準も適用できる。
改正後の省エネルギー基準は、一次エネルギー消費量を基準の尺度に設定したうえで、建物本体の断熱性能に関する基準も規定。この基準が、2020年までに予定されている段階的な適合義務付けのベースとなる基準と位置づけられる。伝統工法などについては、特例的に所管行政庁にゆだねることとされており、現在、具体的な運用の方針をつめている。
基準適合判定を簡単にできるようにするための計算支援ソフトウェアもウェブサイト上で公開する。11月26日に試用版を公開し、正式版を告示の公布日にリリースする予定。
また、この基準の見直し・策定にともない、設計・施工指針、住宅性能表示制度と長期優良住宅認定制度について、2013年度中に検討する。
同日の有識者会合では、低炭素住宅・建築物の認定制度の円滑な運用に向け、住宅生産者側から、生活者への周知のためのリーフレット作成などの要請があった。
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