ミサワホーム(東京都新宿区)はこのほど、担当者が点検時に撮影した画像をもとにAIが対象部位の劣化状況を瞬時に判定する画像解析システムを開発した。築10年目以降の戸建て住宅に実施する耐久性診断に順次導入する。
同社は、1966年に「住宅保証制度」を導入し、住まいの性能と資産価値維持のため、定期点検や耐久性診断を行いながらオーナーに適切な住まい方やメンテナンスの提案を行ってきた。今回、建物診断のさらなるサービス向上に向け、2万枚を超える画像の機械学習により同システムを開発。3月から一部地域で使用を開始した。
同システムは定期点検や耐久性診断に使用するiPhone・iPad専用アプリに追加した新機能で、担当者が撮影した画像をもとにAIが屋根・外壁・シーリングの劣化状況を解析・数値化。診断結果は自動で耐久性診断レポート作成システムに組み込まれ、その場でオーナーに説明することができる。対象部位は防水状況によって構造体への影響が大きく、同システムによって適切な維持・管理方法が明確になるなど、より信頼度の高い耐久性診断が実現した。
同社は、今後もDXを推進しAI画像解析システムの対象部位を拡大するなど、建物の資産価値の維持をサポートするとともに、レジリエンスに優れた良質な住宅ストックの形成に貢献するとしている。
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