東京理科大学(東京都新宿区)とフジタ(東京都渋谷区)は、2023年度から東京理科大学大学院創域理工学研究科(野田キャンパス)において「実践建築構造工学」に関する社会連携講座を設置した。期間は2026年3月31日まで。
近年、カーボンニュートラルや環境保護、SDGs、ESG投資などへの関心の高まりから、建築分野においても木材のさらなる利活用が期待されている。欧米では中規模(中層)建物、大規模(高層)建物の木造化推進によって20階を超える高層木造建築物も実現している。国内でも同様の取り組みが進められているが、地震や耐火規制など日本特有の対応が必要となっている。
今回設置した社会連携講座では、両者が持つ免震・制振構造の設計、施工、維持管理に関する技術や、木造建築物の耐震・耐火技術に関する知見などを統合。中大規模・中高層木造建築等における防災・減災技術を幅広く支える優れた人材を育成していく。共同研究の一環として、海外の高層木造建築物の振動計測を実施したほか、海外の木造建築物の設計基準調査および日本との比較に着手し、実建物への地震モニタリングシステム導入も進めている。グローバルに活躍できる人材育成のため、海外とのネットワーク構築を図る。
両者は同講座を通じ、教育・研究の進展と充実を図り、日本の学術・産業を支える人材育成および発展を目指す。
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