波多野工務店が5月28日に開催した「グラスタマルシェ」の会場には、警察官の姿がちらほら。同社が愛知県警察江南警察署と連携し、市民の防犯意識を高める機会をつくったのだ。担当者の横井弘志さん(ガーデン部部長)は、イベントが「防犯の知識がないまま家を建ててしまう人を減らすことにつながれば」と期待する。
同社は2022年6月、住宅、外構、DIY、グリーン雑貨など自社の事業を総合的に発信する拠点「GRADENING STUDIO(グラデニング・スタジオ)」をオープンした。コロナ禍におけるライフスタイルの変化を踏まえつつ、顧客との接点を増やすのが狙いで、自社のコンセプトと親和性が高い層を呼び込むのにも効果を発揮しているという。
グラスタマルシェはスタジオのオープン以来、毎月開催しているイベントだ。地域の飲食店や雑貨店が出店するほか、各回のテーマとなるメインイベントを必ず実施するのが特徴で、横井さんは「メインイベントの存在は集客上、大きな効果を発揮する」という。
5月28日のテーマは防犯・交通安全。食品や雑貨の販売、地元ダンススタジオのパフォーマンスに加え、江南警察署生活安全課の協力によるパトカー、白バイの展示・乗車体験、警察官の制服を着ての記念撮影会、警察官との工作体験(端材を使ったキーホルダーづくり)などを行った。
普段の来場者は1回あたり100組程度だが、今回は10時の開始から約2時間で200組を超えるという大盛況ぶりを見せた。
きっかけは空き巣 自社の取り組みも高評価
数年前、事務所に空き巣が入るという事件が起きたことが、同社と警察の縁の始まりだった。4年前に開設し、現在はスタジオの一施設になっている「DIYパーク」に警察が注目。“地域に発信していきたいが、御社で何かできないか”との打診を受け、パトカーを敷地内に展示する催しを行った。
今回の取り組みは・・・
この記事は新建ハウジング6月20日号5面(2023年6月20日発行)に掲載しています。
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