米国税庁は5月31日、一部の太陽光及び風力発電プロジェクトに関する低所得コミュニティ向けボーナスクレジットプログラムについて、追加のガイダンスを提供する規則制定提案通知を発表した。
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6月30日までパブリックコメントが受け付けられ、その後詳細な適用手順を含む最終ガイダンスが発表される。また、今年後半には四つのカテゴリーすべて(低所得コミュニティにある設備、インディアンの土地にある設備、手頃な価格の住宅にある設備、低所得世帯に直接的な経済的利益をもたらす設備)について、申請の受付が開始される予定だ。
対象となる太陽光及び風力発電設備は、第48条の投資税額控除の一環として、費用の最大30%の税額控除を受けることができる。
また、昨年8月に成立したインフレ削減法の下、議会は第48条対象のプロジェクトに追加で10%または20%のクレジットを認めた。従来の税額控除とは異なり「容量制限」がついており、対象の納税者がボーナスクレジットを請求するためには、容量制限の割当を申請する必要がある。
インディアンの土地にあるプロジェクト、または低所得コミュニティにあるプロジェクトは10%のボーナスクレジットを受けることができ、低所得者向け住宅税額控除を受けたプロジェクトを含む低所得者向け住宅が対象となる場合は、20%のボーナスクレジットを受けることができる。
今回発表された規則制定提案通知は今年2月に発表された通知を基に作成されたもので、策定にあたり米国税庁及び財務省はエネルギー省と連携し、全国のコミュニティから寄せられた数百件の意見や企業・NPO・個人との会談結果を考慮したという。
米ホワイトハウスは、「すべてのアメリカ人、特にエネルギー負荷の高い低所得コミュニティの人々のエネルギーコストを削減するクリーンエネルギープロジェクトに対し、時間、エネルギー、資金を投資し続けることを強く推奨する」とリリースで述べた。
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