安全な家づくりアドバイザー・満元貴治さんが、作業療法士の視点から住宅のあり方・つくり方を考える「作業療法士の家づくり論」。第3回は第2回に引き続き“体の変化”がテーマですが、今回は若い世代に起こりうる体の変化を取り上げます。工務店のみならず、これから我が家を手に入れる人にも読んでいただきたい内容です。
妊娠による体の変化と事故リスク
これから住まいを手に入れようとしている世代の方が遭遇する体の変化としては、女性に限られますが「妊娠・出産」が挙げられます。
加齢による変化は、少しずつ進むので長期的な視野で考える必要があるのに対し(偶発的な事故や突発的な病気を原因とする変化は除きます)、妊娠・出産による体の変化は、わずか10カ月という短期間で起こるので、日常生活に与える影響も非常に大きいのです。
妊娠してお腹が大きくなると、お腹の重さは5~6kgになります。それだけでも大変ですが、お腹により足元が見えにくくなる、骨盤が開いてくることなどにより体のバランスが崩れることで、深部感覚(ボディイメージ)も一変します。
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