大阪府住宅供給公社は6月8日、築40年超の堺市南区鴨谷台団地で、若年世帯向けリノベーション賃貸住宅の提供を開始すると発表した。事業提案競技で募集した若者向けのプランを採用したもので、大容量の収納スペースやパントリー、リモートワークにも活用できるワークスペースなどを設けたレイアウトとなっている。7月上旬から着工し、2024年1月下旬頃から入居者募集を開始する。
鴨谷台団地は、泉北高速鉄道「光明池」駅から徒歩約10~12分に立地。大型商業施設「コムボックス光明池」が徒歩圏内にあるほか、近隣に緑道や公園、医療施設が整うなど、子育てに適した環境となっている。その一方で、1977年の管理以来40年以上が経過。バルコニーに面しない居室にエアコンが設置できないなど、空調環境に課題を抱えていた。
今回選ばれたデザインは、アットライズ・サロンアーキテクツ(大阪市北区)が設計した1LDKタイプと2LDKタイプの2種類。「木立(こだち)の家」をテーマに、空間を風通しの良い壁で仕切ることにより、風の流れや窓からの光を妨げない設計となっている。
また単身・若年世帯のトレンドに合わせ、ウォークインクローゼットや大きめの収納棚、バルコニーに面した明るくて広いリビングを設けた。
大阪府住宅供給公社の賃貸住宅「SMALIO(スマリオ)」では、大阪府高槻市の下田部団地、大阪市平野区の喜連団地など、若年夫婦向けにリノベーションされた住宅を順次提供。2戸を1戸にリノベーションした「ニコイチ」、限られた空間を広く使う「リノベ45・55」、システムキッチンや清潔なユニットバスを設置した「L+DR」など個性的な間取りを取り入れ、若者世代の転入を促している。
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