大井建設工業は、佐久市の佐久平駅に近く大型商業施設に隣接する場所に、性能向上リノベーションと中古住宅の買取再販を本格的に展開していくための発信拠点として「リノベーションスタジオ・リノエル」を4月にオープンした。同社社長の大井康史さんは、増加している移住者のニーズも取り込みつつ、「地域課題となっている空き家問題の解消や脱炭素社会の構築に貢献しながら、子育て世代にも手の届く価格で良質な住まいを提供していきたい」と意欲を見せる。
リノエルは木造(SE構法)平屋一部2階建て・延べ床面積約460㎡。事業再構築補助金を活用しながら、総事業費1億円余りを投じて整備した。リノベのショールームとして、北欧に多い経年変化を楽しむ価値のある家具が似合う「ヴィンテージ」やヨーロッパの古典的な建築様式を取り入れたアンティーク調の「クラシック」、武骨なデザインが特徴でDIYもできる「ラフ」、現代的で洗練された「モダン」のテーマ別に4つの空間を設けた。大井さんは「リノベ自体が生活者に浸透しているとは言えず、まずは目で見て、体感して『リノベってこんなことができるんだ』と理解してもらうことがマスト」と施設を整備した理由を説明する。そのほか施設内には、断熱や耐震など住宅の性能について解説するコーナーやセミナールームなどもある。
“新築減少時代”に対応
この施設を発信拠点として同社は、性能向上リノベーションと組み合わせた中古住宅の買取再販事業を新たに手がける。大井さんは・・・
この記事は新建ハウジング6月10日号3面(2023年6月10日発行)に掲載しています。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。