ダイキン工業(大阪市北区)は、6月1日からの大手電力7社の電気代値上げを受け、全国の20歳~59歳までの男女を対象に「電気代値上げとエアコンの節電に関する意識調査」を実施し、このほど結果を発表した。
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家庭で「節電」に取り組みたいか質問したところ、「積極的に取り組みたい」が40.2%、「どちらかというと取り組みたい」が50.4%と、9割以上が節電への取り組み意欲を持っていることが分かった。一方で、この夏、節電が上手にできるかと聞いたところ、62.1%が「あまり上手にできないと思う」「上手にできないと思う」と回答。意欲的に節電に取り組みたいと思いつつも、実際のところ上手に節電できるかどうか自信がないことがうかがえる結果となった。
続いて、自宅にある家電製品のうち、この夏節電したいと思う家電は何か質問したところ、最も多く挙がったのは「エアコン(68.8%)」で、「照明(47.2%)」、「テレビ(29.9%)」「電気便座(19.5%)」と続いた。
約7割近くが節電したいと思っているエアコンについて、夏場にエアコンを使う際に、省エネ・節電のために、今年実施したい工夫は何かを聞いたところ、「設定温度を少し上げる・控えめにする(65.4%)」や「定期的にエアコンのフィルターを掃除する(34.2%)」などを中心に9割以上が省エネ・節電の工夫をしたいと考えていることが分かった。
2番目に声の多かった「定期的にエアコンのフィルターを掃除する」と回答した人に、フィルター掃除の実施の有無や頻度を質問したところ、最も多かったのは「夏、冬等の季節ごとに一度、実施している(39.1%)」、最も少なかったのは「2週間に1度程度(4.5%)」だった。同社は夏のエアコン使用の場合は、2週間に1度は掃除するのが好ましいとしており、今回の調査により、エアコンのフィルター掃除に対する正しい頻度を認知している人が少ないことが判明した。
節電をする上で、課題となるものは何か質問したところ、「節電よりも便利さや快適さを優先したい(35.8%)」が最も多かった。節電に取り組みたいが、つい節電よりも便利な生活を優先したり、快適さを我慢したりすることの難しさやジレンマを抱えている人が多い結果となった。「節電の上手なやり方が分からない(31.3%)」や「節電の効果が分からない(25.9%)」など節電に取り組む上での具体的な方法や効果について分からないという声も多く挙がった。
厳しい暑さの中、節電のために無理にエアコンの使用を控えると、熱中症を引き起こすリスクも考えられる。しかし、大手電力7社の電気代高騰を受け、75.2%が「エアコンを使用することにためらいを感じる」と回答しており、さらに61.7%が「エアコンの使用自体を控えようと思っている」としていることもわかった。
同社では、無理なく快適に夏を過ごすためにも、エアコンを正しく使用することで電力消費を抑えることができるとして、エアコンの電気代節約に関する情報をまとめたWEBコンテンツ「エアコンの電気代を節約する方法」を公開して、電気代を抑えるエアコンの上手な使い方を紹介している。
調査期間は2023年5月24日~5月26日。対象は全国528名の20歳~59歳までの男女。
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