信用調査会社・帝国データバンクの発表によると、岡山の住宅会社アンドディハウス(倉敷市)が、5月25日に破産手続き開始決定を受けたことがわかった。負債は約13億円。
同社は岡山県南西部を主要エリアとして、分譲住宅や注文住宅の建築も一部手がけ、2011年12月 期には年売上高約30億円を計上していた。
しかし、その後は同業他社との競合が激化するなか、新型コロナウイルス感染拡大による影響を受けて受注が低迷し、2022年3月期(決算期変更)の年売上高は約13億円にまで落ち込み、営業損益の段階から 赤字を計上して財務内容は債務超過に陥っていた。
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土地開発などに伴う借入金の返済が負担となるなか、ここ数期は最終四半期で駆け込み的に販売実績を計上する事業展開が続くなど、資金繰りは安定感を欠いていたという。
こうしたなか、2022年夏頃には広島県福山市の建築工事業者との出資関係が解消され、商号変更 と岡山支店の閉鎖を余儀なくされたほか、今年4月には社長が交代するなど事業体制の整備が遅れて営業 力が低下し、ついに支えきれなくなった。
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