リノベ再販は高額化で受注が減った新築戸建ての代替分野として期待されています。顧客から依頼を受けて取り組む注文住宅とは異なり、仕入れや販売などのノウハウが必要です。リノベ再販事業のポイントをケンジと松太郎が解説します。
取材協力:プレイス・コーポレーション、Reborn
Q17. リノベ再販がなぜ注目されているか?
A. リノベ再販は「中古+リノベ」の価格の利点を生かしつつ、建て主がいないから効率的にリノベができる。美味しいところどりができるリノベ企画になるのではという工務店の期待がある
ケンジ 注文住宅の受注減を補うためにリノベが注目されているな。その一環でリノベ再販も話題に上る。リノベ再販とは中古住宅を買い取って性能向上リノベをして売り出すことを指す。
松太郎 性能向上リノベの実施がポイントだ。要は新築の代替として期待されている。材料の高騰で新築住宅の値段が約2割上ったことから、新築と中古+リノベの価格差が広がったのが大きいね。
ケンジ 資材高騰前の地方における注文住宅は「建物2500万円+土地1500万円=4000万円」が典型だった。それをフルローンで買う30歳前後の若い顧客が多かったよな。
松太郎 その時代の地方の中古+リノベの典型は「土地建物1500万円+解体費100万円+リノベ費用2000万円=3600万円」。リノベ再販のほうが400万円安かったが新築を選ぶ顧客がほとんど。ただし注文住宅が2割値上がりして「建物3000万円+土地1500万円=4500万円」になると予算超過となる層が増える。
ケンジ 一方、リノベは使用材料が少ないから注文住宅より値上げ幅が小さい。少し前の2000万円のリノベ費用は現在2200万円。現在は土地建物の総額で見ると注文住宅よりリノベ再販が700万円安い。
松太郎 注文住宅が融資の上限を超えて手が届かなくなり、注文住宅と中古+リノベの価格差が広がった。この状況だと中古+リノベが注文住宅の代替になる。それが業界の期待だ・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー6月号(2023年5月30日発行)シン・住宅ビジネスの手引き 建築企画 超入門Q&A』(P.68〜)でご覧ください。
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