下関ハウジング(山口県下関市)は分譲住宅を得意とする工務店。安成工務店グループとなったことを契機に「モデルハウス10棟同時見学会」という新しい分譲住宅の営業手法に挑戦中だ。その概要について、同社社長の田中博之氏と専務取締役の樋口光浩氏に取材した。
POINT.「モデルハウス10棟同時見学会」を展開
◉下関ハウジングはM&Aにより2021年12月から安成工務店の子会社になった。同社は地主と結び付きが強く、分譲住宅に強みを発揮。現在は安成工務店の宅地開発を補完する役割も担う
◉同社が手掛ける住宅は坪70〜80万円。安成工務店グループのエコビルドが坪80〜100万円、安成工務店が坪100〜120万円。「中の中」の価格帯をカバーするのも同社の役割だ
◉同社では新しい分譲住宅の試みを進行中。それが「モデルハウス10棟同時見学会」。4つの分譲地・20区画に10棟のタイプの違うモデルハウス(建売住宅)を建て、同時に見学できるように運用する
◉4つの分譲地・10棟のモデルハウスを順番に見学してもらうことで囲い込み、他社に目移りする前に契約する。1日にひと現場しか見学できないので、自動的に4回程度のアポが取れる
➡一時期に営業のマンパワーや広告を集中して効率的にクロージング。モデルハウスの販売のほか、「宅地+注文住宅」の顧客発掘も狙う
◉「10棟同時見学会」は2023年7〜12月まで展開。企画開始時にタブロイド版8頁の折り込みチラシを配布。チラシは保存されて一定期間問い合わせにつながることを期待
POINT.建物を大きめにして仕様も高める
◉一般的な木造2階建ての分譲住宅は延床面積30〜32坪の建物が多いが、今回の2階建てのモデルハウスは延床面積37〜38坪と大きめのものが中心。建物が大きいと見栄えがよいので反響は得やすい
➡平屋のモデルハウスも延床面積30坪程度と平屋にしてはゆったりとした大きさ
◉断熱性能はZEH基準を上回る。断熱材には・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー6月号(2023年5月30日発行)シン・住宅ビジネスの手引き 建築企画 超入門Q&A』(P.54〜)でご覧ください。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。