くらしすた不動産は岩手県矢巾町の不動産会社。仲介や管理業務のほか家主として高性能賃貸を4棟運営。そのうち「グッデイ日詰」の3棟は「クラッセ日詰駅前通」というエコタウン分譲の区画にある。高性能賃貸住宅と建売住宅、宅地分譲と組み合わせた独自の分譲手法について、同社社長の星洋治氏に聞いた。
POINT.コミニュニティを育むにはルールが必要
◉くらしすた不動産が関わる物件の多くは紫波町と隣町の矢巾町にある。いずれも盛岡経済圏に含まれる。紫波町は公民連携の成功事例オガールプロジェクトで知られる
◉紫波町に対して盛岡市などの住民は「おしゃれ」「暮らしやすい」という印象をもつ。そのイメージを生かして良質なコミニュニティを育むことを目指してクラッセ日詰駅前通は計画された
◉良質なコミニュニティはブランドとなり、まちの価値を高める。コミニュニティを育む上で大切なのは建築協定などのルールの制定。ルールを遵守する人は公共の精神をもつためだ
➡公共の精神をもつ人が集まると自然とよいコミニュニティになる。建築協定はよい住人を選別して集める上で非常に有効だ
◉クラッセ日詰駅前通では景観と環境を重視。宅地内の緑化率(10%以上)や建築物の高さ制限(地盤面から9m以下など)、壁面後退距離(隣地境界線・道路境界線から1m以上、外壁の色(低彩度の色に限定)などの建築協定を設定
➡このほか道路や隣地境界の柵などを禁じて常夜灯を設置を義務付け。さらに建物の断熱気密性能についてもUa値0.38W/㎡・K以下、C値0.8㎠/㎡以下という制限を設けた
◉Ua値をもう少し低くすることも検討したが、岩手県の年間50棟以上を手掛ける大手工務店の中心的な価格帯をふまえると現状の数値が限界と判断。それ以下に設定すると宅地が売れにくくなる
➡ちなみに・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー6月号(2023年5月30日発行)シン・住宅ビジネスの手引き 建築企画 超入門Q&A』(P.50〜)でご覧ください。
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