大東建託パートナーズ(東京都港区)と大和リビング(東京都新宿区)は、全国の賃貸集合住宅を個別に識別可能にする建物IDを発行・管理する新会社「賃貸住宅情報管理機構株式会社」を6月に設立する。新会社設立後は、ゼンリン(福岡県北九州市)も新会社に出資する予定。
インターネットによる賃貸住宅の部屋探しが一般化したことで、不動産情報サイト上に同一物件が複数掲載されるなど、ユーザーの情報検索に支障が出ていることや、また、不動産仲介事業者や賃貸住宅管理会社は、物件情報の整理・確認、流通状況の把握に多大なコストを費やしているとして、新会社は、ゼンリンが保有する全国の建物データベースをもとに、賃貸住宅IDの発行・管理を実施。賃貸住宅IDを活用し、不動産情報サイトの重複物件情報の判別や成約情報の管理を容易にすることで、不動産情報精度の向上と業界のDX化推進に貢献できるとしている。
国土交通省では、国内の不動産に登記簿情報を活用し識別番号を割り振る「不動産ID」を推進しており、新会社では不動産ID・賃貸住宅IDの連携により情報精度を向上させる。新築物件の登記前に賃貸住宅IDを付与することで、不動産IDとの相互補完関係を構築し、業界全体の業務効率化を目指す。
今後は、9月までに賃貸住宅管理会社やサブリース会社などを対象に、賃貸住宅IDデータの提供を開始する予定。
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