大東建託(東京都港区)はこのほど、ZEB化に向けた改修工事を進めてきた本社ビル「品川イーストワンタワー」が、3月に建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)のZEB認証を取得したと発表した。
同社は、2020年度から築20年・延床面積11万8420.62㎡の同ビルの改修工事を開始。事務所用途で利用中の22階フロアにおいて、天井照明のLED化や人感センサーの設置、高効率空調設備への更新などでエネルギー効率を向上させ、40%の省エネ達成を確認した。2022年度からは、建物全体で20%の省エネ効果を実現するため、ビル全体にLED照明・人感センサーを設置し、空調設備のダウンサイジング、高度な換気設備導入などを実施。BELSで最高評価の5つ星を獲得し「ZEB Oriented」認定を取得した。10万㎡超の既存ビル改修のZEB化は国内初という。CO2排出量は2345t-CO2/年の削減となる。
今後、工事業者を選定し、2024年度以降に建物全体の改修工事を順次実施する予定。
政府は2050年のカーボンニュートラルに向けて、脱炭素社会の実現を目指すことを宣言しており、既存ビルの省エネ化が喫緊の課題となっている。同社は本社ビルにおいて、入居テナント企業との協力を通じ、ZEB化改修や再生可能エネルギーの導入を促進することで、2050年のネットゼロ目標の達成と脱炭素社会の実現に貢献するとしている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。