東京都は5月25日、事業者向けの「使用済住宅用太陽光パネルの取り外し・収集運搬マニュアル」(概要版・資料編)、および住民向けに太陽光設備の扱い方を説明したパンフレット「住宅用太陽光発電設備を長く・大切に使うために」を発行した。住宅用の太陽光パネルの取り外し作業は高所かつ狭い場所で行われるため、転落や感電、設備の破損などに注意を払いながら作業を行う必要がある。作業員の安全確保と貴重な資源の再利用のために、同マニュアルの活用を推奨している。
事業者向けのマニュアルは、住宅の解体時に太陽光パネルを取り外す建物解体事業者、および使用済のパネルをリサイクル施設に運搬する排出事業者・産業廃棄物収集運搬業者に向けて作成したもの。現場でスマートフォンやタブレットで閲覧しながら作業することを想定している。「概要版」と「資料編」の2部で構成され、「概要版」では作業の手順を簡潔にまとめ、安全確保のために必要な道具や、あらかじめ行っておくべき作業をチェックリストにした。
「資料編」は、作業に必要な情報を詳しくまとめたもの。▽太陽光発電設備をとりまく現状▽太陽光発電設備の構成・素材▽太陽光パネルの取り外し方(作業手順の詳細)▽撤去時の事前確認▽太陽光パネルの運搬方法(積込み/事故予防/許可要件、他)▽パネルのリサイクル方法/施設紹介―などを掲載している。
マニュアルの作成に当たっては、解体業者、収集運搬業者、リサイクル業者などで構成する「東京都太陽光発電設備高度循環利用推進協議会」で審議を行い、現場の声や知識を反映した。
住民理解を求めるパンフレットも
住民向けのパンフレットでは、太陽光発電設備を長く、大切に使うためのポイントを解説。▽製品や契約に関する書類を保管しておくこと▽自分で調べたり取り外したりせずに業者に依頼すること▽発電電力量を月・年単位でチェックすること(急に減っていないか)▽定期的な点検を行うこと―などの注意点を記している。
各マニュアルは以下よりダウンロードできる。
使用済住宅用太陽光パネルの取り外しマニュアル【概要版】(PDF:914KB)
使用済住宅用太陽光パネルの収集運搬マニュアル【概要版】(PDF:799KB)
使用済住宅用太陽光パネルの取り外し・収集運搬マニュアル【資料編】(PDF:3468KB)
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