住環境研究所(東京都千代田区)は、定年後の夫婦2人の暮らし方に関する調査を実施した。それによると、夫婦一緒の時間よりも、ひとりの時間を大切にし、自立した暮らしを望む人が全体の約6割を占めた。女性だけでみると74%にものぼった。
調査は55才以上の男女を対象に2012年7月に実施。インターネットを使ったアンケートで、有効回答1247件(男性66%、女性34%)だった。
充実させたい時間(複数回答)では、「プライベートな時間」が男性70%、女性78%とどちらとも最も多かった。「夫婦一緒の時間」は男性が42%と2番目に高かったが、女性は24%と3番目で、性別によって差が出た。
実際にひとりの時間を作れる自分専用の空間を聞いたところ、男性は「書斎・仕事室」が35%と最も多かった。女性は「くつろぎの部屋」27%、「趣味室」25%。自分専用の空間はあっても3割程度だった。欲しい専用空間の第1位は男女とも「趣味室」だった。
同社は、定年後の夫婦2人が快適に暮らせる住まい方として、夫婦がそれぞれ自立しつつ、互いの個を尊重しあう「シングル(自立)」の暮らしと、夫婦が適度な距離感でコミュニケーションする「ミックス(共生)」の生活を共存させることを「シングルミックス」として提唱。11月7日に専用サイトをオープンし、シングルミックスの生活を提案していく。
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