アールシーコア(東京都渋谷区)が5月23日発表した2023年3月期決算は受注減少が響き、売上高は前期比14.7%減の139億4000万円に。営業損益は8億8100万円、(前期は3億3600万円の損失)、経常損益は8億8600万円(同3億6200万円の損失)、最終損益は13億3800万円(同4億3600万円の損失)となった。地区販社との取引条件の改定などを行い収益改善に努めたが、本社オフィス移転などによる特別損失9億円を計上したことなどから赤字幅が拡大した。
二木浩三社長は「3期連続赤字について、トップとして責任を痛感している。原因の半分は外的要因によるものだが、体制不備に起因することも多く、本来あるべき姿からずれていたように思う。設立当初の考えに立ち返り、BESSファンに喜んでもらえるような事業を展開したい」とコメントしている。
全国展示場「LOGWAY」の新規来場数は、集客策「Like attracts like」(類は友を呼ぶ)によるSNSでの広告施策、イベント強化などにより前期並みの1万3000件までに回復した。一方で、受注件数の減少や前期受注物件のキャンセルもあり、契約(受注)棟数は343棟(同55.8%減)に落ち込んだ。
2022年11月に策定した経営基盤強化策により、財務体質を大幅に改善。希望退職者の募集、本社の移転、子会社のBESSパートナーズ(BP社)の不採算拠点の閉鎖、保有不動産の売却により譲渡益42億円を確保した。
直販部門の売上高は48億7300万円(同11.6%減)、セグメント利益は3億3200万円(同44.9%減)。販社部門の売上高は59億9100万円(同15.6%減)、セグメント損失は2億700万円(同4億円減)。子会社のBP社の売上高は52億5600万円(同19.1%減)、セグメント損失は1億1200万円(同2億7900万円減)となった。
来期は財務健全化で黒字転換
2024年3月期の連結業績は、財務の健全化が進んだことから、売上高が前期比4.6%減の133億円、営業利益は5000万円、経常利益は2600万円、最終利益は28億円と、4期ぶりの黒字となる見通し。
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