昨今、建物の高性能化が急激に進んでいる。一方で資材価格が高騰し、省コストが強く求められている。両者の要求を満たすための「高コスパ×高性能」の屋根設計について、菅沼建築設計の菅沼悟朗氏に取材した。
高断熱化 2段垂木による屋根断熱の手法
◉空間の開放性を強調するための吹き抜けやロフト活用のために屋根断熱が増えている。屋根断熱は断熱層の位置や断熱厚で構成や納まりが変わる。要求性能別に構成や納まりのポイントを紹介
◉温暖地の断熱等級5程度で高コスパ前提だと、屋根の断熱材はグラスウールとなる。グラスウール製品のなかで厚めの155㎜厚を垂木間に入れる
◉断熱材と同じ垂木間に通気層も設置。通気層がつぶれないように「通気くん」などの製品を用いる。施工的には断熱施工よりこちらが先行。その下にグラスウールを充填
◉この手法は垂木のせいの増し方がポイント。以前は’2×’8材(38×184㎜)を用いるやり方が最も安価な方法だったが、ウッドショック以降、ツーバイ材が高騰。利点が減った
➡現状は45×90㎜の垂木を2段重ねするほうが安価。下段の垂木は傾斜天井の野縁を兼ねるのも好都合
◉2段に重ねる方法は2種類。1つは・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー5月号(2023年5月10日発行)/強い屋根超入門』(P.12〜)でご覧ください。
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