セーフィー(東京都品川区)は5月17日、ウェアラブルクラウドカメラの新モデル「Safie Pocket2 Plus(セーフィーポケットツープラス)」の製品発表会を開いた。従来品より映像・通話機能を強化したほか、手振れ補正や最大8倍のデジタルズームを追加したことで、より建設現場での監督・検査業務負担を軽減する。レンタル料金はオープン価格、6月中旬から提供を開始する。
セーフィーポケットシリーズは、クラウド経由で高画質なライブ映像を映して現場と本部のリモートコミュニケーションを促進するサービスだが、新モデルでは現場をより「見える化」することを目的に遠隔業務に必要な機能を詰め込んだ。
同社営業本部第2ビジネスユニット部長・桜田忠弥さんは「将来的には、製品で収集したデータを元に、現実空間をデジタル空間上で再現するデジタルツイン構築も視野に入れて、現場のリアルなデータ活用を進めていきたい」と話す。
セーフィーポケット2では複数人で通話する際にヘッドセット着用を推奨していたが、本体内蔵スピーカーの大型化とエコーキャンセル対応で通話性能が向上したため、現場でもヘッドセットなしでも鮮明に聞くことができるようになった。また、従来品と比較して2倍の映像伝送レートを標準搭載したことで、よりクリアな映像で現場を確認することができる。
その他、モバイル充電器による作業中の給電機能と手振れ補正機能を追加した。安全上の観点からカメラを設置することができないエリアを撮影するために、最大8倍のデジタルズームにも対応した。
同社は「映像データであらゆる産業の現場をDXする」というコンセプトの下、建設業を始めとした各業種のデジタル推進を行ってきた中で、「建設業の2024年問題」に向けた働き方改革の実態を調べるため、全国の建設会社に勤務する管理職689人を対象とした調査を実施した。2024年問題を把握しているのは約5割、実際に対策を講じていない企業が25%超に及ぶことが明らかとなった。
今後の建設業に遠隔臨場が必要と答えた層が約85%に上ることから、遠隔臨場対応製品を導入することによるメリットの提示と、導入に対する不安解消を今後の課題と報告した。
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