エヌ・シー・エヌ(東京都千代田区)が5月12日発表した2023年3月期連結決算は、売上高が前期比7.8%増の92億4000万円、営業利益は同6.6%増の4億2200万円、経常利益は同8.6%増の4億5500万円、最終利益は同0.9%減の3億200万円で、売上および営業・経常利益は過去最高となった。非住宅分野が想定を上回る出荷数となり、最終利益が業績予想の30%以上に膨らんだ。
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住宅分野は、SE構法出荷数が1183棟(前年同期比19.7%減)と低調だったが、1棟あたりの平均売上金額が1.2倍程度上昇したことにより、売上高は71億8100万円(同0.8%減)となった。SE構法登録施工店は43社の加入により計605社となっている。
大規模木造建築(非住宅)分野は、2022年10月1日付で翠豊(岐阜県加茂郡)を子会社化したことなどから、店舗などの木造非住宅のSE構法出荷数が96棟(同77.8%増)と大幅に増え、売上高は17億600万円(同97.0%増)となった。
さらに大規模木造建築のニーズ拡大により、非住宅木造建築物の構造計算出荷数が192棟(同156.0%増)と大きく増えた。
環境設計分野は、木造住宅・集合住宅・非住宅木造物件向けの一次エネルギー計算書の出荷数が2498件(同25.8%増)となり、売上高は2億1300万円(同7.0%増)。省エネ計算ニーズを取り込み好調に推移した。
2024年3月期通期の連結業績予想は、相場変動による販売単価の値下げに踏み切ることなどから、売上高が90億5500万円(前期比2.0%減)、営業利益は2億3300万円(同44.7%減)、経常利益は2億3300万円(同48.7%減)、最終利益は1億6500万円(同45.4%減)を見込む。
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