日銀が5月15日に公表した「企業物価指数」(2023年4月速報分)によると、企業間での取引物価を示す国内企業物価指数(2020年の平均を100とする)は119.8で、前月比で+0.2%、前年比で+5.8%となった。3カ月連続で低い伸び率にとどまっている。木材・木製品は142.6で、前月比-2.1%、前年同月比-17.9%と、前年からさらに値下がりが進んだ。住宅向けなどでの木材の需要減少が影響していると考えられる。
他に、類・品目別の国内企業物価指数では、▽石油・石炭製品148.9(前月比+1.1%、前年同月比-6.6%)▽窯業・土石製品117.5(同+0.9%、同+12.9%)▽鉄鋼154.4(同-1.8%、同+10.9%)▽金属製品121.4(同+0.5%、同+11.9%)▽電力・都市ガス・水道156.4(同+1.3%、同+25.8%)などとなった。前年から価格転嫁がある程度進み、ここ数カ月に限っては急激な物価上昇が抑えられている。
輸出物価指数は、契約通貨ベースで110.5(前月比+0.2%)、円ベースで126.8(同+0.2%)。輸入物価指数は、契約通貨ベースで133.9(同-2.0%)、円ベースで158.1(同-2.3%)で、円安の影響が落ち着き2年2か月ぶりのマイナスとなった。
類・品目別の輸入物価指数(円ベース)は、▽木材・木製品・林産物151.79(前月比+0.0%、前年比-16.8%)▽石油・石炭・天然ガス258.3(同-5.7%、同-9.0%)▽金属・金属製品155.3(同-0.2%、同-7.5%)など。
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