「飯塚豊の工務店設計塾」 卒業記念イベントをリアル開催

地域工務店や設計事務所の実務者向けのオンライン研修プログラム「飯塚豊の工務店設計塾」（主催・新建ハウジング）は、今年3月に修了した第４期受講生を対象に4月28日と29日、講師と受講生が一堂に会する「卒業記念イベント」を開催した。東京都内で開かれた2日間のイベントには受講30社のうち全国各地から14社20人が参加し、建築家講師の飯塚豊さん、丸山弾さんによる直接対面のプラン添削や受講生同士の交流、名建築視察など、リアルな学びの機会を味わった。

1日目は、本編全6回の設計課題発表で優秀者に選ばれた4名を表彰したのち、今回新たに用意された設計課題について、参加者が初めて講師から直接対面でプラン添削を受けた。最後は講師と参加者で投票を行い、ハウスデザイン（山形）の武田浩和さんのプランが最優秀賞に選ばれた。

2日目は、設計課題の題材である建築家の故・吉村順三氏の名作住宅「自由が丘の家」を視察した。参加者たちは特別公開された図面と実際の空間を比較しながら、小さなスケールでも工夫された空間構成や素材の選定、ディテールや構造架構についてメジャーやスケッチを使いながらじっくりと鑑賞した。

最優秀賞を受賞した武田さんは「住宅設計の基本を体系的に学べる場が少なく、飯塚さんと丸山さんの講評添削によって新たな設計の視点が得られたことが収穫。リアルイベントはオンラインとは違い、講師や参加メンバーとの交流が非常に有意義で、吉村先生の住宅を見学できたことも良かった」と振り返った。

「飯塚豊の工務店設計塾」は、新型コロナウイルスによる行動制限下の2020年11月に第1期を開講し、現在まで4期続く人気塾。これまでオンラインのみで開講していたが、今年春から行動制限緩和を受けて、初めてリアルなイベントを実施した。第5期は6月22日から12月1日までリアルイベントを盛り込んで開講する。詳しい内容・問い合わせはこちらから。

この記事は新建ハウジング5月20日号15面（2023年5月20日発行）に掲載しています。会員制ページにログインすると、紙面ビューアーでご覧いただけます。