ナイス(神奈川県横浜市)が5月12日に発表した2023年3月期の連結決算は、主軸となる建築資材事業の木材部門での利益率低下が影響し、グループ全体では増収減益となった。
建築資材事業は、工務店のZEHの取り組みを一気通貫でサポートする「スマとく」の提供により、省エネルギー建材・設備やエネルギー関連商材の販売が順調に推移した。売上高は前期比1.7%増の1846億3200万円、営業利益は61.7%減の40億6800万円となった。前期における急激な木材価格の高騰からの調整局面が続いたため、木材部門の利益率は低下したものの、建築資材事業の業績は堅調に推移した。
一方、住宅事業は、マンション事業や既存流通事業が堅調に推移し、売上高は前期比10.5%増の415億3000万円、営業利益は472.7%増の17億5600万円と増収増益となった。内、一戸建て住宅の売上は103億8700万円で前期から24億円あまりマイナスとなった。戸数は前期から68戸減り246戸だった。
グループ全体の連結業績は、売上高が前期比3.0%増の2363億2900万円、営業利益が48.2%減の52億9200万円、経常利益が48.4%減の49億4900万円、純利益は15.7%減の37億8000万円だった。
2024年3月期の連結業績は、売上高2440億円、営業利益45億円、経常利益40億円、純利益38億円を見込む。
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