ノーリツ(神戸市)が5月12日に発表した2023年12月期第1四半期業績は、高付加価値商品拡販と価格改定効果により、売上高が前年同期比24.9%増の543億400万円となった。営業利益は、コストは増加したが売上の拡大や製品供給の遅延解消ができたことなどから、18億1700万円(前年は7億2400万円の損失)と黒字になった。最終利益は12億7000万円で、赤字だった前年同期を16億円上回った。
国内事業は、売上高が367億1800万円(前年同期比31.7%増)、セグメント利益が13億1100万円(前年は11億8700万円の損失)。温水空調・厨房分野の売上が堅調に推移。高効率ガス給湯器「エコジョーズ」、「ハイブリッド給湯暖房システム」の販売が好調だった。厨房分野ではビルトインコンロとレンジフードの販売台数が大きく伸びている。さらに前期に実施したメーカー希望小売価格の改定により収益を確保した。
海外事業は、売上高が175億8600万円(同12.7%増)、セグメント利益が5億600万円(同9.4%増)と増収増益に。中国エリアでは家庭用・暖房用で売上を確保した。北米エリアは、需要低迷と大手管材卸での在庫調整の継続に悩まされたが、タンクレス給湯器のシェアが回復できた。豪州エリアではニュージーランドでタンクレス給湯器や、ホームセンター向けのタンク式給湯器の販売が順調に推移した。
通期予想は、売上高は過去最高となる2340億円(同10.9%増)となる見込み。営業利益は 80 億円(同8.9%増)、経常利益は86億円(同8.9%増)、最終利益は59億円(同22.9%増)と予想した。国内では原価改善に加えて、非住宅分野の拡大や取替えによる販売モデル構築、海外ではエリアニーズに合った商品の拡充、販売流通網の整備などに努める。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。