タカラスタンダード(大阪市)は5月11日、約4億円を投資しアクリル人造大理石浴槽のライン増強を行うと発表した。システムバスの主力工場である関東工場・第一工場(千葉県八千代市)の生産能力を15%増にすることで、伸長するシステムバスの需要に対応していく。
同社の浴室出荷台数は、直近5年で約115%に拡大。アクリル人造大理石浴槽「キープクリーン浴槽」は、前年比売り上げ1割増となっている。システムバスはキッチンに次ぐ主力製品として売り上げを伸ばしており、同社では今後の浴室部門の成長を見据え、関東工場・第一工場の設備増強を決定した。
関東工場では、樹脂成型品の画像検査装置などによる品質安定と生産の効率化に加え、人造大理石製造ラインの熱源を電気から熱効率の良いガスボイラーにするなどエネルギーの効率化も図っている。今後、ロボット導入などによる生産効率化も推進し、生産設備増強に合わせて需要増に対応するとしている。
同社は、発色性や耐衝撃性、清掃性に優れたアクリル樹脂を100%使用した、アクリル人造大理石「ピュアアクリル」を製造。一般的なアクリル系人造大理石浴槽が、FRP層の上に約0.08mmのアクリル表面材を重ねた構造なのに対して、同社の「キープクリーン浴槽」は8~9mmのアクリルによるむらなく均一な一層構造。製品が硬化するまでの時間は長いが、傷に強く、滑らかな表面に仕上がるのが特徴となっている。
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