クリナップ(東京都荒川区)は5月10日、高級価格帯ステンレスシステムキッチン「CENTRO(セントロ)」のモデルチェンジを発表した。ワークトップ、シンク、扉のカラーを増やして色合わせによる塊感のあるデザインを目指したほか、同社のシステムキッチン製造のノウハウを生かし新しい要素が追加された。新モデル各パッケージの価格帯は約120万~150万円。6月1日から受注を開始する。
2023年は、同社が日本初のシステムキッチンを発表して50年目に当たる。50年の節目に、フラッグシップ商品を最新技術によって刷新した。
これまでの機能の優位性はそのままに洗練されたデザインを取り入れており、竹内宏社長は
「コロナ禍での開発期間で苦労も多かったが、選んでもらえるように自社技術の結晶としてモデルチェンジした」と語る。
新素材でもあるワークトップやシンクで展開可能な新アクリル系人工大理石「フォルテックス」は、 同社の独自開発による素材で、内部に鉱物を混ぜた骨材を取り入れたことにより傷や汚れに強い。表面は岩肌調の凹凸でこすれ傷が付きにくく目立ちにくいのが特徴だ。
セラミック系特殊コーティング加工「美コート」への着色技術で実現した「ダーク美コート」は、従来の美コートと同等の親水性と耐久性を保ちつつ着色できる新しい塗料とコーティング技術を開発。キッチン企画課主任・渡邉絵里子さんは「美コートに色を付ける技術を20年越しで実現した」と話した。
また、新たに標準シンクとしてキューブデザインを引き立てるスクエア形状の「流レールスクエアシンク」を搭載する。これまでのスクエア形状シンクは職人の手作業による板金溶接でないと実現できなかったが、ステンレス加工のノウハウの蓄積でプレス成型による大量生産を可能にしたため標準搭載が可能になった。
今後は、全国102カ所のショールームやイベントなどでリアルな接点を強化するほか、新CMやショールーム展示検索システムなどを用いて新モデルを普及・販売していく。
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