総務省は4月28日、「固定資産の評価の基準並びに評価の実施の方法及び手続きの一部を改正する告示」に関する意見募集を開始した。
告示案は、①家屋の再建築費評点基準表の改正、②砂防指定地の評価に関する規定の改正について―の2点。①は固定資産税の評価などで、家屋の価値の基準となる「再建築費評点基準表」を近年の建築実態に照らし合わせ、「用途別区分」「部分別区分」「評点項目」「補正項目」「補正係数」を変更した。
標準評点数は、2022年7月現在の東京都(特別区の区域)での工事原価の費用を基礎とした内容に改めている。さらに資材価格の急激な変動状況を踏まえ、木材・鉄鋼の一部の資材価格を適正化して算定している。②は砂防指定地のうち山林の評価で、減額の実施が難しい箇所が多数ある状況を踏まえ、現状に即したものとなるよう改めた。意見の締め切りは2023年6月2日。
このうち「再建築費評点基準表」の改正案では、木造家屋の部分別区分の「屋根」「基礎」を「構造部」にまとめ、「構造部」の評点項目で「主体構造部」「基礎」に分けた。また仕上げの区分に「屋根仕上げ」と「床仕上げ」を追加している。非木造家屋では「主体構造部」「基礎工事」「外周壁骨組」「間仕切骨組」を「構造部」にまとめ、評点項目の中で区分した。
今回の改正案は、家屋評価の簡素化・合理化が目的。標準量の見直しには全国に実在する家屋のうち築年数が浅く、資材の使用量が明確なものを統計で用いた。今後も3年から6年の間隔で定期的に調査を行い、実態に即したものになっているかを検証する。
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