編集部が注目する住宅関連ネットワークのトップに新建ハウジング発行人・三浦祐成が「今こそ聞きたい話」を深掘りする本連載。Season2の第3回は、「New Constructor’s Network」のエヌ・シー・エヌ(東京都千代田区)。耐震性能の高い安全な木造建築物の普及と、住宅の資産価値向上に資する各種サービスを提供している仕組みづくりのプロフェッショナルだ。家づくりのサポーターが築いてきた日本の家づくりとは―。
代表取締役社長の田鎖郁男さんに話を聞いた。
三浦 主に何のサービスを提供している?
田鎖 登録施工店に対して耐震構法「SE構法」とその資材供給を行い、一部の登録施工店と「重量木骨の家」と呼ぶネットワークを展開、大手住宅会社や「無印良品の家」などの住宅ネットワークにSE構法をOEM供給している。ウォールスタットによる構造安全性の見える化、省エネ計算代行やその報告書の作成、デジタルコンテンツによる営業ツールの提供のほか、非住宅木造の普及や、子会社を通じてBIMデータによる設計業務のIT化・効率化にも取り組んでいる。
耐震性能ベースに資産価値を実現
三浦 エヌ・シー・エヌと他の違いは耐震性能をベースに住宅の「資産価値」の実現を背骨に置いている点だと感じる。一方で革新も続けている印象だ。
田鎖 耐震性能と資産価値に対する思いは変わらない。無印良品の家に立ち上げから関わりSE構法を供給しているが、それは「無印良品」は頻繁にモデルチェンジしないスタンダードデザインを追求するブランドだからだ。住宅もデザインを頻繁に変えていくと以前に建てた家が古臭くなってしまう。以前に建てた住宅の資産価値を守りたいから、20年間デザインは変えていない。一方で・・・・・
この記事は新建ハウジング5月10日号16面(2023年5月10日発行)に掲載しています。
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