清水建設(東京都中央区)と東京理科大学(東京都新宿区)はこのほど、産学連携プロジェクトとして、建築物の非構造部材の環境負荷性能に着目した研究開発プロジェクト「みどりの機能建材研究開発プラットフォーム」を設立した。
両者は、非構造部材の環境負荷低減に向けては、建設段階でのCO2排出量(Embodied Carbon)と運用段階でのCO2排出量(Operational Carbon)を総合した、建築物のライフサイクル全体のCO2排出量(Whole Life Carbon)を勘案した検討が必要となるが、Whole Life Carbonの評価手法は確立されていないのが現状だとする。また、非構造材料は、構造材料と比べて、材料の加工処理の違いが環境負荷に与える影響や再生材料の活用による環境負荷低減効果など、建設段階でのCO2排出量を精緻に算出するために不可欠なデータベースの構築が十分に進んでいないことも課題とする。
そこで同プロジェクトでは、これまで研究開発が進んでいなかった非構造部材のCO2排出量をライフステージも考慮して評価・可視化するシステムの構築に取り組むとともに、Whole Life Carbonへの影響度が高い外装材、内装材、開口部材、下地材などについて、環境性能と機能性が高度に両立する材料・工法の研究開発を推進する。
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