東京カンテイ(東京都品川区)はこのほど、3月の三大都市圏・主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。
首都圏の中古マンション価格は、前月比0.1%減の4860万円と4カ月ぶりにわずかに下落。東京都は6450万円(0.1%増)とわずかに続伸した。埼玉県(3051万円、0.1%増)、神奈川県(3661万円、0.2%減)も目立った変化はみられなかったが、千葉県は主要な行政区で築古事例が増加したことから2.1%減の2770万円と比較的大きく下落し、1月の水準を下回った。都市別では、東京23区で前月比0.8%増の7034万円と引き続き上昇し、集計開始以来初の7000万円台に達した。また、都心6区は1.4%増、1億178万円と上昇し、上昇率も拡大した。千代田区の高額事例が平均を押し上げたもので、他の5区の上値の重さは変わらない。東京23区の価格改定シェアが50%目前まで急拡大し、値下げ率もコロナ禍1年目の水準を上回り始めている。横浜市(0.4%増)、さいたま市(1.0%増)もプラスとなり、築浅事例の増加で平均築年数がやや若返った。千葉市は築古化の影響もあって3.3%減と8カ月ぶりに反落し、1月の水準を下回った。
近畿圏は前月比0.7%減の2895万円と5カ月ぶりに下落。大阪府も0.8%減の3104万円と年初水準を下回ったが、昨年8月から継続している3100万円台を維持した。兵庫県は2535万円(0.7%減)と2カ月連続下落し、天井感が強まっている。都市別では、大阪市が前月比0.6%減の3903万円と3カ月連続で下落。市中心部では0.1%増とわずかに続伸した。昨年8月には築浅事例が増加し直近のピークを記録したが、その後高水準で安定推移し、前年同月比の上昇率も縮小しつつある。神戸市は平均築年数がやや進んだものの、0.1%増とわずかに強含んだ。
中部圏は前月比0.9%増の2331万円と上昇が続く。愛知県は1.4%増の2469万円と2カ月連続上昇し、上昇率も拡大した。前年同月比の上昇率も6%台で推移している。都市別では、名古屋市が前月比1.0%増の2861万円と2カ月連続上昇。市中心部では0.6%増と前月に引き続き上昇した。今年に入ってからも堅調に推移しており、前年同月比の上昇率も7%以上を維持している。
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