木造住宅を長持ちさせるには結露や高湿状態を避ける必要がある。そのための具体的な設計手法について、新潟で長年にわたり高性能住宅を手掛けてきたオーブルデザイン(新潟県三条市)の浅間英樹氏への取材をもとにまとめた。
※本稿は注記のない限り、新潟県内に建つ耐震等級 3・断熱等級 7、基礎断熱を施した高さ約900㎜以上の床下をもち、床下エアコン設置した住宅を前提としている
Q.窓の経年劣化による性能低下はどう補う?
A.採用から30年後には部品がない可能性がある。そのころにはより高性能の窓が腐朽しているはずなので窓が交換しやすい納まりにしておく
Q20で紹介したように、高断熱サッシは20年を過ぎたあたりからパッキンやスペーサーが劣化しはじめ、30年後にはガラス内部が結露、35年後にはガラス内にカビが生える。パッキンなどの気密部材は原理的には交換可能だが、30年後に部品在庫がある保証はない。過去の例を見るとメーカーが統廃合される可能性もある。
上記をふまえると窓の交換が可能な納まりにしておきたい。30年後にはよりよい性能のものがこなれた価格で買えるようになっているはずだ。交換という点で有利なのがヨーロッパなどの内付け納まりの樹脂サッシだ。日本のメーカーのようにフィンがないので、外壁を壊さずに室内側から窓の交換ができる。
国産の一般的な窓はフィンが付いた半外付け納まり。通常は窓周辺の外壁を壊さないと窓の交換はできない。そこで浅間氏は・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー4月号(2023年3月30日発行)/高性能住宅のための結露・湿害超Q&A』(P.59〜)でご覧ください。
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