「“まっとうな木造住宅”を普及させる勉強の場」を掲げる木造住宅のプロ向けスクール・MOK(もく)スクールは、4月20日から、年間を通じて設計や木材の生かし方などについて学ぶ「MOK2023」(第25期生)の募集を開始する。工務店関係者や設計者、建築を学ぶ学生らを対象に全国から申し込みを募る。
5月~12月までの期間に5回の講座(講演会・座談会)を開き、伊礼智さんや堀部安嗣さんといった著名な建築家や工務店経営者が講師を務める。また、今期は以前から希望が多かったオンラインによる受講(リアルと同時)も可能にするほか、講座の模様を受講者全員がアーカイブ視聴できるようにする。5回の講座のほかに11月には、林業の聖地・吉野(奈良県川上村)を巡るフィールドツアーも実施する。
そのほかに、デザインやメンテナンス、木材について、より専門的・実践的な知識・ノウハウを学べる場として「真壁志向クラブ」「エコハウスデザインクラブ」「木材こだわりクラブ」の3つのクラブも運営する。
MOKスクールは阪神・淡路大震災の翌年の1996年に開校。設計者、施工者、製材業者、行政関係者、学生らを対象にさまざまな講座を開きながら、木造住宅の性能・品質向上を目指して活動してきた。今期は、これまで長年、代表を務めてきた建築家の三澤文子さんから、木又工務店(大阪府四条畷市)社長の木又誠次さんが代表を引き継ぎ、それにあわせて組織を一般社団法人化した。代表理事に就いた木又さんは「これまで同様、“まっとうな木造住宅”の普及に貢献していく。講座は各分野の第一線で活躍する一流の実務者を招へいする充実の内容となっているので全国から奮って参加してほしい」と訴える。
リアル会場の定員は申し込み先着40人で、オンライン受講は定員300人。受講料(初年度)は個人会員が6万円(学生3万円)で、法人会員が12万円(1社5人まで参加可)。年間通して、申し込みを受け付けている。
MOKスクール申し込みはこちらから。公式Webサイトはこちら。
MOKスクール2023の各回開催日・テーマと登壇者(敬称略)は次の通り。
◎5月20日「爆発!今大工が凄い。デザイン力のある大工とは」
木又誠次(木又工務店)、沖本雅章(㐂三郎)、干川彰仁(ほしかわ工務店)
◎6月28日「注目!若手設計者の活躍。設計力・企画力とチーム力」
小泉宙生(スウィング)、今津修平(Muff)、長坂純明(ひとともり)
◎8月2日「脅威!工務店の設計力。設計力が弱くては良い建築は出来ない」
大塚伸二郎(大塚工務店)、大橋利紀(リヴアース)、佐藤友也(扇建築工房)
◎9月27日「持続可能性を目指した住宅設計とは。自然に呼応する住空間」
三澤文子(Ms建築設計事務所)、佐藤欣裕(もるくす建築社)、堀部安嗣(堀部安嗣建築設計事務所)
◎12月16日「細部に精神が宿る住宅空間の家具や装置」
小谷和也(マスタープラン)、小泉誠(KoizumiStudio)、伊礼智(伊礼智設計室)
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