東急建設(東京都渋谷区)は4月4日、同社が1月に竣工した「(仮称)銀座5丁目プロジェクト新築工事」において、採用した低炭素型コンクリート「CELBIC(セルビック)」によるCO2削減率が46.5%を達成したと発表した。
CELBICは、同社を含め13社で構成するCELBIC研究会が開発した低炭素型コンクリートで、同工事が初採用。建物の部位ごとに高炉スラグ微粉末の使用率を調整することで、品質を確保しつつCO2の削減率を最大化することができる。同プロジェクトでは、当初の計画よりも高炉スラグ微粉末の使用率を高め、計画の約40%を上回るCO2削減率を実現した。今回達成したCO2削減率46.5%は、政府が掲げる2030年の温室効果ガス46%削減(2013年度比)の目標値に匹敵するもので、コンクリート材料に由来するものとしては業界でトップクラスとなる。また、コンクリート工事のポンプ圧送に必要な先送り材に、同社が開発した環境負荷低減型の「サスタル」を使用するなど、コンクリート工事におけるCO2や廃棄物の削減にも取り組んだ。
今回の取り組みは、同社が掲げる「脱炭素」「廃棄物ゼロ」と、顧客の方針が合致したことで実現。顧客からの環境配慮への期待に応えるべく、さまざまな提案を行い、高い削減率を達成した。今後も、脱炭素社会の早期実現を目指し、CELBICをはじめ先進技術を現場に積極的に適用していくとした。
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