高断熱化が進むと内外温度差が拡大し、断熱気密の小さな欠損でも結露が発生することがある。設計に起因する欠損もあるが、多くは現場の施工の善し悪しによる。現場の実態と現実的な断熱気密欠損補修方法について、住まい環境プランニング西日本の魚谷陽一氏に取材した。
Q.結露につながるありがちな設計施工の不備は?
A.躯体に関しては断熱気密の切れ目となる熱橋や細かい隙間の補修が不十分なこと、設備に関しては換気空調の計画と施工の両面の不備が多い
木造住宅における内部結露防止には、切れ目のない防風防水層と断熱層、防湿層、設備層からなる防露壁体が必須だ。これをつくり上げるのは簡単ではない。部材や部位、設備などとの取り合いが多数生じるため、断熱気密の切れ目となる熱橋や細かい隙間があらゆるところに発生する。それぞれの層を連結させる施工方法は確立されている。ただし、温暖地では職人に浸透していない。工務店の意識が低く、施工管理が機能していないと、隙間を補修せずに工事を進める現場もある。放置された熱橋や隙間が壁内や小屋裏、床下などで結露を引き起こす。このほか24時間換気や冷暖房の計画・設計と施工に不備があり、結露を引き起こしている事例も少なくない。設備に関しても・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー4月号(2023年3月30日発行)/高性能住宅のための結露・湿害超Q&A』(P.74~)でご覧ください。
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