4人の社員大工を擁し、墨付け・手刻みをはじめ大工の高い技術力を武器にする匠(新潟県糸魚川市)は現在、同じ新潟県内のサトウ工務店(三条市)から技術的なアドバイスを受けながら、手刻みによる耐震等級3、HEAT20・G3の性能を備える自社のフラッグシップモデルを建築中だ。匠の社長で、基本プラン・設計、温熱・構造計算などを手がけながら大工として現場にも出る渡辺智紀さんは「伝統の大工の技を大切にしながら、固定観念にとらわれることなく新しいことにも積極的にチャレンジし、顧客に心から喜ばれる住まいを提供していきたい」と意欲を見せる。
5月中の完成を目指して上越市内で建築中の同モデルは、平屋建て・延べ床面積28.8坪。構造材は全て国産ヒノキで、天然乾燥材を手刻みにより加工した。外壁やフローリングの一部に地元・糸魚川産のスギ板材を用いるなど「地材地建」を実践。社内に専属の家具職人がいてオリジナルブランドの家具の製造・販売なども行っていることから、造作も含めて家具についても一体的に手がける。断熱性能はG3を上回る0.2W/㎡K。壁の断熱は、高性能グラスウール(以下HGW、20K)を120㎜厚で充填し、ネオマフォーム80㎜厚で付加断熱。天井はネオマフォーム60㎜厚にHGW(20K)89㎜厚を2層重ねて断熱している。床下は・・・
この記事は新建ハウジング3月30日号 16面(2023年3月30日発行)に掲載しています。
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