積水化学工業(大阪市)は3月24日、JERA(ジェラ、東京都中央区)とフィルム型ペロブスカイト太陽電池を火力発電所に設置するための共同実証実験を開始した。
実証実験では、横須賀火力発電所(神奈川県横須賀市)と鹿島火力発電所(茨城県神栖市)にフィルム型ペロブスカイト太陽電池を設置し、耐塩害性能と防汚性能、発電性能の実証を行う。また、発電所建屋の軽量屋根や壁面などへの設置方法の検証と各種法規制への対応も進め、2025年以降に横須賀火力発電所への大規模設置を目指す。
火力発電所を対象としたフィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験は日本初という。
両社は、今回の実証により火力発電所への再エネ導入手法を確立し、JERAが保有する火力発電所への導入を順次進め、火力発電所の脱炭素化を図っていく。
軽量で柔軟なフィルム型ペロブスカイト太陽電池は、従来のシリコン系太陽電池では難しかった場所への設置が可能で、再生可能エネルギーの導入量を拡大できる有力な選択肢として期待されている。
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