いざ、キッチンのダウンライトを取り付けようとしたときに、梁が干渉していることが発覚。現場の設備業者から電話で相談を受けた工務店社長のNさんは、「まあ数センチずらせば大丈夫だろう」と指示をした。しかしあとからズレに気づいた建て主は”勝手なことをして!”と激怒することに…。
「あのときの自分の判断はあまりにもお粗末だった」。Nさんがいまでも後悔しているのが、「ダウンライトのズレ」事件だ。それまで建て主とはいい関係を築いていたのだが、いくつもの判断ミスが重なって、信頼を損なう結果になってしまった。
ミスについてまず建て主に謝罪すべきだった
まず、安易だったのは照明器具の配置計画だ。設計の段階で構造伏図と設備の配置、機器のサイズを照合しておくべきだった。「順調に打ち合わせが進んだものだから、つい、なんとかなるだろうと、梁の位置と照明の位置をちゃんと確認していませんでした。恥ずかしい次第です…」。また現場で照明と梁の干渉が明らかになった時点で、問題にきちんと向き合うことなく、施工を進めることを最優先したこともまずかった
この記事は新建ハウジング3月20日号7面に掲載しています。
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