神奈川県横浜市はこのほど、市内の工務店・設計事務所、不動産事業者、建材メーカー、住宅関連団体などと「よこはま健康・省エネ住宅推進コンソーシアム」を設立した。3月25日には同市役所で設立記念イベントを開催。2050年までの脱炭素実現に向け、断熱等級6・7クラスの高性能住宅を「当たり前の存在」にするための、総合的な取り組みを推進していく。
同コンソーシアムには、3月25日時点であすなろ建築工房、エネルギーまちづくり社、神奈川県木造住宅協会、キクシマ、工藤建設、齋藤工務店、住宅金融支援機構、住まいるサポート、拓陵建設、東京ガスネットワーク、日本住環境、プレイス・コーポレーション、松尾工務店、マテックス、三好商会、横浜市建築士事務所協会、横浜市まちづくりセンター、LIXILの18社が参加している。
同市は「Zero Carbon Yokohama(ゼロ・カーボン・ヨコハマ)」を掲げ、国に先駆けて脱炭素を実現すると表明している。25日の記念イベントに出席した山中竹春市長は「横浜市が排出するCO2の3割を占める家庭部門の脱炭素の機運を高め、実現していかないと、横浜市の脱炭素は実現しない」と述べ、省エネ住宅の利点を広く普及、周知していくために「現場の最前線にいらっしゃる皆様と手を携えた取り組みが必要」と、コンソーシアム設立の経緯を語った。
イベントの一環として開催されたシンポジウムには、前真之・東京大学大学院准教授、石原新菜・イシハラクリニック副院長が登壇。コンソーシアムのメンバーである竹内昌義さん(東北芸術工科大学教授、エネルギーまちづくり社代表)も加わって、省エネ住宅の普及について議論した。竹内さんは「コンソーシアムには、省エネ住宅を大事だと考える人が集まっている。この動きを、横浜市全体に広がる動きにしていきたい」と述べた。
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