すぎはら建築工房は、6代目の棟梁である杉原賢磁氏が代表を務める大工工務店。高い耐震性能と断熱性能をベースに社員大工による丁寧な仕事により地域で高い評価を得ている。前半は大工を主体にした同社の設計施工の連携手法について、後半はその手法を生かした高性能住宅について杉原氏に聞いた。
ポイント① 大工を主軸にした独自の作業分担
◉同社の社員は5人。代表で棟梁の杉原賢磁氏が営業と設計、構造計算、見積り、施工管理をこなす。妻の杉原雅代氏が営業と設計、温熱計算、息子の杉原司氏は大工と設計を担当。さらに社員大工が2名
➡構造計算と温熱計算にはホームズ君を使用している。見積り書の作成に関しては「グランピア2」を使いている
◉初回打ち合わせは賢磁氏と雅代氏が担当。聴き取りに基づき杉原氏が手描きプラン作成。それを雅代氏がCADで再入力。プレゼン用に平面図や立面図、パースを作成する。司氏は実施設計を担当
◉当初は賢磁氏1人で設計や温熱計算などをまとめていたが、多忙により雅代氏に5~6年前、司氏に2年前から上記業務を移管した。賢磁氏が60歳を超えたこともあり、徐々に司氏に設計を任せる予定
◉現場の中心は社員大工。賢磁氏はそれをサポート。垂木や野地板の取り付けやホールダウン金物の設置、気密テープ貼りなどを行う。工事の進み具合や天候をふまえて臨機応変に手助けする
ポイント② 図面は確認申請に必要な最小限に留める
◉図面は確認申請に必要なものだけ作成。長期優良住宅の認定を得るときや工法などを変えたときは矩計図も描く。たとえば・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー3月号(2023年2月28日発行)/設計施工を究める超家づくり術<超高性能編>』(P.52~)でご覧ください。
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