富士経済(東京都中央区)が行った市場調査によると、2011年度の元請金額ベースの住宅リフォーム市場規模は戸建て・共同の合計で7兆5720億円だった。2015年度は8兆5295億円で11年度比で12.6%増加と予測。元請業態別では、家電量販店が11年度の840億円から15年度には約3.8倍の3200億円と急成長すると予測しているのに対し、独立系工務店は11年度の3兆3590億円から15年度には3兆3400億円と微減の予想。ハウスメーカー系事業者は、家電量販店には及ばないものの、11年度の5042億円から8025億円と約1.6倍に成長するとしている。
市場全体では、2010年度の7兆4776億円から1.3%増と微増にとどまった。震災復興関連の需要や新築需要などからリフォーム工事に対応できない状態があったと分析している。ただ、家電量販店は同29.2%増、ハウスメーカー系事業者も11.6%増と集客力を強みに事業を拡大。一方で地域密着型の事業者は横ばい、微減がつづく。リフォーム専業者も減速感が見られるとしている。
建物種別では、戸建て住宅の11年度は5兆2247億円。これが15年度には10.6%増えて5兆7801億円になると予測。集合住宅は、11年度が2兆3473億円、15年度は17.1%増の2兆7494億円と、戸建て住宅を上回る伸び率を見込んでいる。
リフォーム内容別では、創エネリフォームが前年度比39.9%増の3655億円と大幅に伸びていた。15年度には11年度比で約2.3倍に成長すると予測。省エネリフォームはエコキュートの出荷減少の影響で4.2%減の1774億円だったが、需要は底堅く15年度には約1.9倍まで成長するとしている。
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