大成建設(東京都新宿区)は3月16日、札幌市中央区で施工中の「(仮称)札幌北1西5計画」(発注者・NTT都市開発、設計者・久米設計)で、鉄骨建方などの精度不良があったと発表。加えて改ざんした鉄骨精度計測値を報告していたことを明らかにした。この件を受けて寺本剛啓取締役、平島信一札幌支店長が3月31日付けで辞任することを表明している。
精度不良は発注者からの鉄骨工事に関する指摘を受けて、鉄骨建方精度を検証した際に発覚したもの。品質基準を満たさない鉄骨建方やスラブ厚の不足が多くの箇所で見つかったという。同社は「事態の重大さを痛感するとともに信用、信頼の回復に全力を尽くす」とコメントしている。
今後、地上部分と地下部の対象部分を撤去した上で建て直しを実施。当初2024年2月の竣工予定だったが、工期は 28カ月延伸され2026年6月末頃となる予定。再構築に掛かる工事費用は精査中だとしている。
「(仮称)札幌北1西5計画」は旧北海道放送本社跡地に計画された地下2階・地上26階建ての複合商業ビル。鉄骨造・鉄骨鉄筋コンクリート造で、制振構造・非常用発電機などによる災害対応、札幌市建築物環境配慮制度(CASBEE 札幌)Aランク相当の環境性能などを特長としている。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。