冬の日射が少ない日本海側でも、自然エネルギーを最大限に利用し、暖房の消費エネルギーを最大限に削減するため、地中熱ヒートポンプを導入したのが「Q1住宅L2飯島天ノ袋」だ。設計施工の観点から西方設計による同事例を紹介する。
Q1住宅+地中熱HP+太陽光
◉秋田市内に建つ平屋建ての住宅。地中熱ヒートポンプで暖冷房のエネルギーをまかなう。給湯エネルギーは太陽光発電8.3kWで創出する
◉外皮性能はUA値0.26W/㎡K(Q値1.02W/㎡K)で、Q1住宅Level1に該当する
◉暖房の基準一次エネルギー消費量76156MJに対し、設計一次エネルギー消費量は34973MJと半分以下。1㎡あたりの暖冷房負荷は38.7kWh/㎡
◉CASBEE戸建(新築)の評価に照らし合わせると、環境効率がBEE=5.5で最高評価となる5つ星に相当する。ライフサイクルCO2も100%で4つ星の評価
◉構造、外装、内装とも、秋田産のスギを多用。一般市民のための住宅は、入手の容易性や質の高さで木材を選ぶのがよい。今は無垢の乾燥材が地元で製造されるようになったため秋田県産材を使用する。地域経済への貢献も重要
マニュアルで断熱・気密施工の精度を担保
◉壁は充填断熱・付加断熱どちらも高性能グラスウール20Kで、充填105㎜厚・付加断熱120㎜厚。充填断熱の上にモイスTM9.5㎜厚を張り、付加断熱層を施工。断熱材を抑えるためのハードボード2.5㎜厚の上に透湿防水シート(ウルト社のウートップサーモファサード)を張り横胴縁を打って外壁のファサードラタンを施工
◉屋根は・・・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー3月号(2023年2月28日発行)/設計施工を究める超家づくり術<超高性能編>』(P.26~)でご覧ください。
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