東京商工リサーチによると、太陽光発電システム販売のチェンジ・ザ・ワールド(山形県酒田市)が2月27日、東京地裁に破産を申請し同日、破産開始決定を受けた。負債は債権者1万2194名に対して38億4084万円。
太陽光発電関連のベンチャー企業として「スマホで買える太陽光発電所」をキャッチフレーズに「ワットストア」やソーラーシェアリング事業等を展開していた。「ワットストア」は少額から購入可能で、一般個人を対象に販売実績を伸ばしてきた。上場企業からの出資やクラウドファンディングによる資金調達を重ねながら事業を拡大していたが、一方でパネル価格などの上昇や人件費等のコスト増加などにより余裕のない資金繰りが続いていた。
2022年1月期には過去最高となる売上高10億9871万円を計上したものの、3億円超の赤字を計上し債務超過に転落。さらに、2022年6月には預託等取引に関する法律が改正され、「ワットストア」に関して法律に準拠した形で事業を継続することが困難となるなど、経営環境が一変した。同年12月に取締役CFO、2023年1月には取締役管理本部長が相次いで辞任するなど信用不安が高まっていたなか、資金繰りが限界に達し今回の措置となった。
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